笑う門には福が来る!

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さや香「見せ算」への道 エンゾで2年連続決勝1位通過の快挙は見せ算をやりたいためだけという面白さ

 

『M-1グランプリ 2023』が終わって1ヵ月が経ちました。
M-1公式のYouTubeチャンネルでは、2024年1月25日より決勝のネタ動画が配信されました。

 

それをあたらためて視聴したのですが、さや香の「エンゾ」じゃなかった「ホームステイ」ネタのコメント欄が秀逸でしたのでメモっておきます。

 

▽目次です▽

 

さや香の1本目はエンゾで覚えられた「ホームステイ」

優勝した令和ロマン、激戦で惜敗したヤーレンズとは異色中の異色のネタ「見せ算」でやっちまった感いっぱいだったのが優勝候補のさや香。

 

ところがいまだに「見せ算」が話題になるという珍現象があるのも事実。
それだけキョーレツなネタだったということですよね。

 

時間経過とともにどんな漫才をしたのか覚えていないネタが多い中、さや香の「見せ算」は永遠に語り継がれることでしょう。

 

ある意味伝説となった「見せ算」は最終決戦のネタでした。
最終の3組に選ばれてやることが出来たネタです。
ということは当然1本目のネタがあるのですが、それがYouTubeで公開された「ホームステイ」です。

 

さや香のやりたかった漫才は「見せ算」

その公式動画に最高にイカしたコメントがトップに出ていました。

「俺らがなにわのライト兄弟や!!!!」のガン決まりが、2本目で見せ算をやりたいがための本気だと思うと面白すぎる

 

ナイスなコメントすぎて、大笑いしちゃいました。
これが全てを物語っていると思います。
2023年のさや香のM-1は「エンゾ」と「見せ算」がセットなんですよね。

 

「見せ算」をするために、何が何でも決戦まで行きたい、行かなければ自分たちの好きなネタが出来ないという熱い思いが「エンゾ」に込められてますし、あの熱意の漫才になるわけです。

 

さや香はすごい熱量でエンゾを演じてましたけど、これにはすごい理由がありました。
「うるさい」と指摘しているお笑いファンもいるようですがそれは検討違いなのです。
それについては別途語ります。

 

さや香のエンゾ熱演をかまいたちとヤーレンズが絶賛「さや香は凄腕漫才師」 - 笑う門には福が来る!

語りましたのでよろしくお願いします。

 

1年前から「見せ算」をやることが決まっていた

いろんなインタビューや動画を見ると、さや香が「見せ算」を1年前からしようと思っていたことがわかります。

 

カジサックさんの昨年の動画でさや香がゲストの回がありました。
そこで「からあげ」のようなネタをやりたいと言っています。

【大喧嘩に…】さや香登場!M-1の話をしてたらなぜか大喧嘩に…


動画はその部分からなので視聴してください。
この動画そのものが全部面白いのでさや香ファンではない方も見て欲しいです。

 

そこからの抜粋です。

(新山)
結構あれ(正統派漫才)を求められる感じもあるというか、なかなかもう手札はないんで、言うたら全部出し切ったんで。
「からあげ」のネタとか知ってます?
去年(2021年)の敗者復活でめっちゃ叩かれたネタなんです。
僕がからあげはひらがなで4文字やって、4分間で100回くらい言うネタなんです。
それは僕がボケで、石井がついてくる形のネタなんですけど、最近そっち系もやってて。
それはそれでええな、ちょっと好きやなみたいな。
(ショーレースの漫才と好きな漫才は違うから難しいとカジサック)
だからちょっとそこら辺を模索しつつ、ええのん出たら(M-1)に出たいなみたいな感じというか。

 

この収録は2022年のM-1後で動画は2月4日に更新でしたので、その間のさや香の心境でした。
この時点では、まだM-1に出るかどうかは決めていないという話でしたが、「からあげ」のようなネタはやりたいという意志が感じられます。

 

実際に2023年のM-1後に出演した情報番組では、見せ算を2本目でやると2023年の1月に決めていたと話していました。

 


上記の記事からの抜粋です。

また、スタジオから「2本目のネタ、あれはいつ頃決めたんですか?」と聞かれると、新山は「2本目を先に決めまして。今年の1月くらいに。だから“見せ算”を2本目でやるって決めて、その“見せ算”にたどり着ける1本(目)をずっと作ってて。だから、応援とかお守りとかいっぱいいただいて『絶対優勝やで!』って皆さんの思い聞くたびに、2本目“見せ算”やねんな…と思ってました」と明かした。

 

これに「えっ!? “見せ算”やるって段階で、優勝難しいかもって思ってた、ってことですか?」と聞かれると、新山は「いや、勝負。勝負かけるというか。そんな感じやったんで。フルスイングをしよう、という。去年が安定感狙いに行って負けたので。今年はフルスイングで行こうかな、と。そういう感じです」と説明。

 

ということは、やはりカジサックさんの動画でのお話は「からあげ」のようなネタ「見せ算」をやりたいということで間違いがないようです。

 

調子の悪い時のサトテル(佐藤輝明選手)のフルスイングになっちゃったという感じですかね。
にゃん吉も新山さんと一緒の阪神ファンです。

 

でも「見せ算」そのものはめっちゃ面白い派です。

 

さや香のM-1への向き合い方

さや香は決して優勝を諦めたではなく、2本のネタをやらせてもらって満足したいということが1番大事にしていたことのようでした。

 

それが2023年4月29日に更新されたインタビュー記事にあります。

 

その中からの抜粋です。

(新山)
ただ、そんな中でも明確に思っていることが一つあります。

 

去年「M-1」決勝戦の最終決戦まで行って負けた。今年も大阪に残ってまた「M-1」に向き合っている。

 

去年負けて良かったなと思える唯一の形。それが今年も最終決戦まで行くということだと思っています。逆に、それができなかったら、これはもう大変やなと。それが今のリアルな思いです。

 

本当の、本当の、僕の本音で言うと、優勝ということよりも、最終決戦まで残れればOKだと思っています。

 

最終決戦まで行ければ「M-1」でネタが2本できる。“ウケるネタ”も“やりたいネタ”も両方できる。そうなれば、自分としてはそれで「M-1」を終えられる。

 

その結果、優勝できるかもしれませんけど、それを目標に定めるというよりも、自分たちのマックスを「M-1」で出し切る。それを目標に定めています。

 

去年はネタを2本やれましたけど、最低もう一回はそれをやる。ウケてもスベっても、それで悔いはない。その感覚を得たら、納得して「M-1」の次のステージに進めると思っているんです。

 

賞レースで勝つ漫才を1本、自分たちの好きな漫才を1本したい。
それが2023年のさや香のM-1でした。

 

これが出来ることが凄いです。
賞レースでウケる漫才をし、それで1位通過ですから。

 

東京行きせず大阪で漫才に集中を選択

しかも「見せ算」への道乗りもストイックでした。
M-1にすべてを賭けるために、東京行きはせずに大阪に残ってひたすらネタを作っていたのですから。

 

 

新山さんの決意です。

 東京進出しなかったのは、今年のM-1に集中するためだったという。新山は「東京に行くと、テレビに引っ張りだこになって漫才に集中でけへん、と。今このタイミングで行ったら俺、ネタ書く時間なくなるぞ。ここはあえて大阪に残って、東京のスタッフさんちょっと待っといてください」という気持ちだったという。微妙な石田の反応に「今、鼻で笑いました?」と注意した。

 

 今年のM-1決勝で爪痕を残し、満を持して上京するつもりだというが、新山は「ほんまにたまに夜、布団の中で、やっぱ今年行っといたほうが良かったんちゃうかな…って震えてくる瞬間があるんです」と告白。「今年決勝で7、8位とか、準決勝で負けるとか…可能性十分ありますから。震えて寝られへん時があるんです。なんでこんなギャンブルしてもうてるねんって」と心の奥底にしまっている密かな迷いをぶっちゃけ、笑わせていた。

 

「東京のスタッフさんちょっと待っといてください」あたりはリップサービスというかボケもありましたので、ビッグマウス的な感じではなかったです。
それより上京のタイミングが怖いというのがリアルです。

 

さや香の2人は東京行きには温度差がありましたけど、石井さんもいよいよ覚悟決めたってことですね。

 

そして、決勝に行けないことへの怖さもリアルでした。
時の運もありますし、今や皆さんレベル高いですし。

 

だからこそ自分たちの納得行くことをするために、2023年は漫才に向き合ったということですよね。
このストイックさが凄いですけど、それほど真剣に向き合わないとあれだけの才能があっても決勝に残るのは大変ということだと感じます。

 

面白い漫才師はたくさんいますから、生半可な気持ちでは無理だと言うことが伝わりました。

 

すべては「見せ算」のため

それもすべては「見せ算」をやるためです!
すべてがフリでした。

 

1年間を通して「見せ算やるで!」という意気込みと熱意と決意がさや香の原動力だったのでしょう。

 

結果は3位で投票も「0票」でしたけど、1位で決勝通過をしたということがセットだと冒頭のコメント主様のような面白さに繋がります。
M-1王者という記録には残りませんが、記憶には残る漫才でした。
これがさや香なのでしょう。

 

これらを踏まえて「ホームステイ」を見直すと、より面白さが増します。
きっとエンゾもブラジルで笑ってくれることでしょう。
令和ロマンが捜索してましたし。

 

こんな漫才師なかなかいないと思いますし、こういう漫才師がいてもいいと感じました。

 

まだ発表はされてませんが、いよいよ今年は東京進出ですね。


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